2023.5.15カテゴリー:印鑑について
自宅で荷物を受け取る際や回覧板をチェックする際など、日常生活の中で印鑑を使用する場面はたくさんあります。
また、ビジネスにおいても契約書や会社の重要書類に印鑑は必須ですよね。
特に、大きなお金が動く場合や重要な契約が交わされる場合の文書には、正しい印鑑の使い方が必要になります。
そこで今回は、印鑑が必要になる場所や押し方について紹介します。
これから社会人になって印鑑を使い始める方やあまり使い慣れていない方は、ぜひ参考にしてください。
□印鑑が必ず必要!押す場所をご紹介!
様々な場面で使用される契約書ですが、捺印や押印があればそれらの効力をより高められます。
そのために必ず印鑑が必要な場合が2つあります。
*契約印
契約書の内容に同意したことを示すものです。
契約者本人の名前を記入した後、末尾となる場所に押します。
ちなみに、自署は自ら名前を書くこと、記名はパソコンでの記入やゴム印などのことです。
前者は捺印、後者は押印と略されます。
*消印
契約書によっては、印紙税が課せられる場合があります。
このような税が課せられる文書の作成に必要なのが収入印紙です。
収入印紙は文書に貼付した上で、印紙と文書にまたがって印を押す必要がありますが、その際に使用するのが消印です。
これによって、文書が使用済みであることが把握できます。
消印は署名やシャチハタで代用が可能です。
消印を押す理由として、納付をした証拠があればいいことから、印鑑でなくても問題はありません。
一方で、消印を押していないと、印紙税を納付したと判断されない可能性もあるため、注意が必要です。
また、契約書が2通以上になる場合は、収入印紙がそれぞれに必要になるため、把握しておきましょう。
□知っておくべき!印鑑の正しい押し方とは?
普段の生活の中で印鑑を押すという機会は少なくありません。
回覧板や荷物の受け取りに押す場合は、押し方を気にする必要はありませんが、会社の重要書類や大きなお金が動く契約書などにおいては、正しい押し方で押したほうが安心ですよね。
特に、実印といった証明印鑑は、正しい押し方でないと書類の作成からやり直しになる可能性もあります。
そのため、これから紹介する3つのポイントをしっかり押さえましょう。
*正しい持ち方
まず正しい持ち方を理解しておきましょう。
正しい持ち方にすると、無駄な力が入らず印鑑をきれいに押せます。
まず、人差し指を印鑑の文字の真上に位置させ、次に中指と親指を添えます。
その際、中指は指の横、親指は指の腹に当てます。
最後に、印鑑の後ろの部分を手の平に当てて支えます。
そうすると、印鑑を安定させた状態で押せます。
*書類を置く場所
印鑑をきれいに押すためには、印鑑を押す書類を置く場所や位置も重要です。
押す場所が傾いていたり、ボコボコになっていたりすると上手に押せません。
そのため、必ず平らで安定した場所で押すようにしましょう。
*朱肉の付け方
多くの人がやりがちなのが、朱肉を付け過ぎてしまうことです。
しかし、これは、印鑑のすべりやにじみに繋がってしまうため、十分注意しましょう。
複数回に分けて軽く叩くことで付け過ぎを防ぎ、きれいに印鑑を押せるようになります。
また、古い朱肉は使わず、なるべく新しい朱肉を使うようにしましょう。
□重要!契約書における印鑑の押し方とは?
ここでは、先ほど1つ目の見出しで紹介した印の他に契約書に使われる種類について5つ紹介します。
1つ目に、契印です。
契印が必要になるのは、契約書が複数枚になった場合です。
契印は、契約書の見開き部分に押します。
契印があることでページがつながっていることが証明でき、契約書の差し替えを防げます。
2つ目に、割印です。
割印は、契約書が2部以上になった際に両方にまたがるように押す印です。
それぞれの契約書を重ね、印影がかかるように押します。
割印を契約書に押すことで、2つ以上の契約書に関連があることが証明されるため、契約書の不正や改ざんを防げます。
3つ目に、訂正印です。
訂正印は、契約書で何か書き間違えがあった場合に訂正するために必要な印です。
訂正箇所に二重線を引いて、その上に訂正印を押して正しいものを記入するのが一般的です。
契約者本人が訂正を承認する必要があるため、訂正印は契約印と同様のものを使います。
4つ目に、捨印です。
捨印は、将来契約書の訂正が生じた場合に備え、余白に予め押しておく印のことです。
捨印があれば、訂正印をその都度押す必要がなくなって便利です。
一方で、捨印を押すことは訂正を本人ではなく、相手に委ねることになります。
そのため、契約書に書かれている金額を書き換えられる恐れもあるため、注意が必要です。
5つ目に、止印です
止印は、文章の最後に空白が生じた際にそれを埋めるために押す印鑑です。
止印を押すことでその後の書き足しを防げます。
また、止印を押さなくても代わりに「以下余白」と記載することで、止印と同じ効力を持ちます。
□請求書にも印鑑は必要?
請求書に印鑑は必要ありません。
印鑑が押されていないから正式な文書ではないといったことはありません。
そのため、請求書に印鑑を押し忘れた場合でも法的な問題になることはありませんので、ご安心ください。
まず、請求書の発行自体が法律で定められていません。
一方で、ビジネスにおいては口頭での請求はトラブルになる場合があるため注意が必要です。
こうしたリスクを考慮し、ビジネスでは請求書の発行が一般的になっています。
また、請求書への押印によって、発行者の証明が行える点があります。
受け取る側からすれば、押印されている請求書であれば信頼度が高まり、スムーズな取引が可能になります。
さらに、押印がない請求書を受け付けない企業も存在するため、押印を習慣化すること自体が無難だと考える企業もあります。
□こんな使い方もある?印鑑のその他の使い方をご紹介!
会社の文書をご覧になったことがある方はご存じかもしれませんが、印鑑を斜めに押すことには意味合いがあります。
昔から続く慣習で、社内での回覧文書において複数人が印鑑を押す場合は、部下が上司に対してお辞儀するように左に傾けた状態で押印するという決まりがあります。
これは、控えめな印象を与えられるという意味合いがあります。
会社によってはこの押し方が常識となっている所もあります。
一方で、斜めに押すことはあくまで慣習である他、まっすぐな押し方でなければだらしがないと感じられたり、雑に見られる場合もあるため、社外においては斜めに押すことはせず、まっすぐに押すように心がけましょう。
□まとめ
印鑑は私たちの日常生活だけでなく、ビジネスの場面においても重要な役割を果たします。
契約印はもちろん、契印や割印を押すことによって、その後の文書の差し替えや不正、改ざんを防げます。
そのため、これらの知識は忘れずに頭に入れておきましょう。
また、請求書については必ずしも印鑑が必要なわけではありません。
これは請求書の発行自体が法律で定められていないためです。
一方で、ビジネスにおいては口頭のみの請求だとトラブルに発展する場合もあるため、請求書の発行が一般的になっています。
社会人の方は、注意しておきましょう。
当社では、個人用印鑑から会社用印鑑まで様々な種類の印鑑を、10年以上の経験を積んだベテランの彫刻職人が手仕上げで1つ1つ丁寧に作成しております。
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