2017.10.20カテゴリー:印鑑について
皆さんの印鑑には真ん中くらいに、印材とは別の素材で出来た丸いモノがありませんか?
それは、アタリと呼ばれます。
それがあると、印鑑をより使いやすくなるのです。
今以上に仕事の効率が上がるなんて嬉しいですよね。
印鑑の各部名称とその役割を知って、より印鑑を使いこなしませんか。
今回は、アタリを中心に、印鑑の各部名称とその役割をお伝えします。
アタリについて
アタリの役割は、印鑑の上下を表す目印です。
アタリの他にも、「サグリ」や「丹」といった呼び方があります。
「そんなのなくても、印鑑は使えるでしょ?」
このように思われた方もいらっしゃいますよね。
勿論、その通りです。
アタリが無くて、印鑑を使うことはできます。
しかし、アタリがあることによって、スムーズに捺印することができるようになるのです。
アタリがある方向を上(自分から遠くなるよう)に捺すと、印影を綺麗にまっすぐつけることができます。
印鑑は自分を表すモノです。
そんな印鑑がズレてしまうと、気分が悪くなってしまいますよね。
誰に見られても誇れるような印影を捺しましょう。
いちいち印面を見たり、ゆっくり捺さなくても済むように成ったりするのは嬉しいですよね。
ぜひ、機会があればアタリのついている印鑑を購入されてみてはいかがでしょうか。
アタリの素材について
近年では、印鑑がオシャレアイテムとして捉えられることもあります。
それに伴って、オシャレの一環として、スワロフスキーをアタリに置くこともあるそうです。
勿論、その分高価に成ってしまいますが、機会があれば持ってみたいですよね。
その他にも、プラスチックや金銀、水晶の他にもクリスタルなどが使われます。
綺麗に印影を押せる目印としてだけではなく、デザイン性も兼ねた印鑑は人気を博しています。
購入される際の選択肢にアタリ付の印鑑を選んでみてはいかがでしょうか。
ちなみに、印材とは異なる素材でアタリを付けることもありますが、それだけがアタリではありません。
印鑑にくぼみや突起物を付けて、アタリにすることもあるのです。
無理に華美なアタリを付けずに、自分に合ったモノを選びましょう。
「別にアタリが無くても良いんじゃない?」
皆さんの中にはこのように思われている方もいらっしゃるでしょう。
アタリを付けないのも、一種の考え方ですよね。
印鑑を用いる場面は、それぞれ違います。
しかし、どれも重要な書類ですよね。
印鑑を捺す場面というのは、その書類の契約を締結する最後の機会です。
そのような時だからこそ、落ち着いて捺したいですよね。
自分の考え方に合わせて、印鑑を選んでください。
さぐりを付けるメリットやデメリットとは?
メリット
1つ目は上下を間違えないようにするためです。
さぐりを付けることによる最も大きなメリットは印章の上下を間違えずに押印できることです。
また、印影が傾くことなく、安定した角度で押印できます。
さぐりを付けることで正しい向きで押印できるのです。
実印は印影の向きが正しくなくても効力をもちます。
押す場所や印章自体を間違えていた場合に、効力がなくなり訂正する必要があるのです。
しかし、印影が上下反対だと嫌悪感を感じる方も多いでしょう。
その際にはさぐりは重要な役割を果たしているのです。
2つ目は素早く押印できることです。
1つ目のメリットにつながることですが、印章の上下がすぐに判断できる分、スムーズに押印できるようになります。
印面を確認することなく押印できるためです。
例として日常的に個人が使う印章に認印がありますが、認印にさぐりを付けることで便利になります。
認印とは役所や銀行などで印鑑登録していない印章のことを指します。
印鑑登録されている銀行印とは異なり、重要な契約や金銭のやり取りが発生する場面では効力をもちません。
荷物の受け取りや簡単な書類の手続きなどで使うものです。
認印は申請書や手続きの際に、何度も押印することがあるため毎回印面を確認していては手間がかかってしまいます。
このように使う印章の種類によっては大きな効果を得られるのです。
デメリット
1つ目は押印する重要性が薄まる可能性があることです。
押印は本人を証明したり、本人がしっかりと内容や注意事項などを確認したことを示したりする印です。
さぐりがついていることによって上下を確認せずに押印できますが、それは押印という行為の重要性が薄まってしまうことになります。
認印とは異なり、実印や銀行印で使われている印象は急いで押韻する必要があるわけではありません。
押印を冷静に考える時間が必要なのです。
2つ目は印象に傷を付ける行為であるということです。
印象を削ったり、突起をつけたりすることによってさぐりを作成します。
そのため、販売店舗によっては印象にさぐりを付けることは傷を付ける行為と捉える場合があります。
また、特に強いこだわりを持っている場合は、自分自身を傷つける行為だと捉えるケースもあるほどです。
3つ目はコストがかかることです。
さぐりの種類によっては多くの費用が必要になる場合があります。
強いこだわりがあり、クリスタルガラスやジュエルなどを埋め込もうとする場合はコストが大幅に上がってしまいます。
また、素材によってもコストがさらにかかることがあります。
このようにさぐりをつけた印章を選びたい場合は、注文時にその旨を伝えると良いでしょう。
選んだ印章によってはさぐりや好みの素材、デザインにできない場合があることに注意しましょう。
その際は、印章の機能とさぐりのどちらを優先するか決める必要があります。
実印についているさぐりの役割をご紹介!
さぐりの大きな役割は、先ほどのメリットでもお伝えしたように印影が傾かないようにするための印となることです。
また、業務中に印鑑を何度も使用する場合には、印面の上下を確認することなくスムーズに押印できます。
近年は、印鑑がおしゃれアイテムとして捉えられるケースも増えてきています。
例として、スワロフスキーのストーンをさぐりとして使用した印鑑が人気を集めているのです。
目印としての役割を果たすだけでなく、デザイン性も兼ね備えた印鑑の需要が高まっています。
一方で、大事な書類や契約書などに押印する際に、印面の上限を確認する余裕がある方が良いという意見もあります。
一息ついて、本当に押印して良いのかを最終確認する機会になるという考えです。
印鑑の他の名称について
印鑑には、他の部分にも名称があります。
とはいっても、小さくてシンプルな印鑑にはそれほど多くの名称はありません。
今回は3つの名称をお伝えします。
・天
・印側
・印面
それぞれの役割は以下の通りです。
・天
天は、印影を付ける際に上に成る部分を指します。
多くの印鑑は、半円状のような丸みを帯びていますが、平面のモノも存在しているのです。
天の形は持ちやすさに大きく影響します。
つまり、綺麗な印影の付けやすさが変わるのです。
印鑑を購入される際には、天にも注目してみませんか。
・印側
印側とは、印面に接している部分の事を指します。
想像しにくいと思いますが、皆さんが印鑑を持たれる際に持っている面の事です。
その形は、印面によって変わります。
丸印の場合弧を描いた形に成って、角印の場合平面になるのです。
人の指なら、どちらでも大差なく持てますが、持ちやすさは素材によって変わります。
綺麗な印面を付けるには、力を正確に伝える必要がありますよね。
印材は慎重に選ぶようにしましょう。
・印面
印鑑を捺した際に、印影を付けるための文字が彫られている面の事です。
印面に使う文字の書体で、印影の印象が変わります。
色々な書体を調べて、自分にふさわしい印影にしませんか。
一般的な印鑑においては、以上の3つとアタリを抑えておけば、最適な印鑑を選べるでしょう。
実は、もう一つ知って頂きたい印鑑の名称があります。
それは鈕(ちゅう)です。
皆さんは、天の部分に彫刻や象が置かれた印鑑を見たことはありますか?
その彫刻が鈕です。
古代の中国では、印鑑は階級を示すモノとして使われていました。
その階級を示す役割を担っていたのが鈕です。
博物館などに足を運んだ際は、それぞれの像がどんな階級を示していたのかを確認されてみてはいかがでしょうか。
今回は、アタリを中心に、印鑑の各部名称とその役割をご説明しました。
印鑑における各部の名称と、その役割を知ることで、綺麗な印影を付けやすい印鑑を選ぶことができます。
それぞれの部分において、自分はどの素材、どの形状が良いのかを良く確かめて、印鑑を購入しましょう。
印影は自分を表します。
誇らしい印影を付けるためにも、そのために欠かせない印鑑をじっくり選定しませんか