2021.12.15カテゴリー:印鑑について
この記事をご覧の皆さんは
「印鑑はどのように保管すれば良いのだろう」「印鑑のお手入れ方法についていまいち分かっていない」
このようなお悩みを抱えているかもしれません。
そこで、今回は印鑑の保管方法やお手入れ方法について解説します。
□判子の基本情報を確認しましょう!
判子文化がまだまだ浸透している日本ですが、皆さんの中にも普段から判子を持ち歩いている方は多いのではないでしょうか。
ただ判子を押すという行為が何を表しているのかしっかり認識していなければ思わぬトラブルを引き起こしかねません。
判子を押すことで書類に書いてあることを確かに認めたという意思を表示したということになります。
ですので書類に書いてあることは細かいところまでチェックして押さなければ、もし賛同しかねない内容が後から見つかったとしても後戻りできません。
実印は市区町村の役所に登録した公に認められた判子のことで、主に車や家の購入、不動産売買、相続、境界確認書などの信用が必要な書類に押すことが多いです。
実印を用いる場合は印鑑証明書が必要となり、印鑑登録をするとこの証明書を取得できます。
またこの証明書は確かに本人が実印を使って押した書類であることを表明する役割があるので、実印と同じように大切に保管しましょう。
□印鑑の保管方法をご紹介!
上記では印鑑とはそもそもどのような役割があるのかについて説明しましたが、印鑑の重要性がお分かりになったでしょう。
では大切な印鑑はどのように保管すれば良いのでしょうか。
保管する場所はお手入れ面と防犯面を考慮して考えると良いでしょう。
*印鑑のお手入れを考慮した保管場所
印鑑をそのまま引き出しにしまったりクーラーなどの風が直接当たる場所に置きっぱなしになったりしていませんか。
印鑑をきれいに長持ちさせるために必ずケースに入れて保管することは基本です。
また印鑑は乾燥や急激な温度変化に弱いため、温度や湿度の影響が少ないところで保管することを心がけましょう。
印鑑ケースに入れて日光や風が当たらないような冷たく暗い場所は保管するのに最適です。
もう1つおすすめする保管方法は桐箱で保管することです。
桐箱は昔から宝飾品や美術品などの保管に用いられており、湿度管理や防虫効果に優れているという特徴を持っています。
特に牛角白や黒水牛などの伝統的な印材は桐箱で保管することがおすすめです。
*防犯面を考慮した印鑑の保管場所
印鑑を保管する際に気を付けたいのが他人からすぐわかるような場所に保管しないということです。
また印鑑と関連する書類を一緒のところに保管することも避けてください。
例えば銀行印と通帳や実印と印鑑登録証、不動産の権利書、小切手などは同じ場所に保管するのは大変危険です。
銀行印と通帳をセットで保管し盗難に遭った場合、預貯金を全て引き出されたという最悪の事態に陥る可能性もあります。
またその場合本人の過失と扱われ銀行で補償してもらえないこともあるのです。
このようなことにならないよう、銀行印と通帳を別のところで管理するというのは最低限の防犯対策と言えるでしょう。
実印と印鑑証明書のセットも大きな効力を持ちます。
最悪の場合悪用されて家と土地を売り払われたということもあり得るので、十分に注意を払う必要がありますね。
印鑑証明を取るときも必要最低限の書類のみを取得し、余分な証明書は手元に残さないほうが良いでしょう。
最近では機械を使って印鑑証明書や実印の印影を複製するという手口で悪用されることもあります。
以上が印鑑の保管方法についてでした。
印鑑は重要なものですが、頻繁に使わないのでその分管理に目が行き届きにくいです。
ここでご紹介したポイントを押さえて印鑑の管理に十分気を配るようにしましょう。
□印材の種類によって保管方法が異なります!
印鑑に使われる材料は天然のものから人工材まで多種多様です。
ただ多くの方は印材を考慮せずに全て同じように保管されるのが現状です。
ここではあなたの印鑑をより長持ちさせるために、印材ごとの保管方法について詳しく解説します。
木材の印鑑の場合、朱肉をきれいに落としてからケースに入れて保管するようにしてください。
木材は油に弱いため、印章に欠かせない朱肉が印材本体にしみこんで材料を柔らかくしてしまうことがあるのです。
木材の特性上油分が浸透してしまうことは完全には防げませんが、劣化の速度を大幅に遅らせられます。
ツノ材には黒水牛や牛角などの種類がありますが、朱肉をきれいに落として新聞紙で包んだ状態でケースに保管するのがおすすめです。
ツノ材は木材に比べて油の影響を受けないため丈夫ですが、印面をきれいに保つためには朱肉を拭き取るのが良いでしょう。
朱肉をそのままにしてしまうと油が乾燥して汚れが乾いてしまい、なかなか取れなくなってしまいます。
またツノ材の虫食いを防ぐために新聞紙でくるむのも効果的です。
新聞紙のインクには防虫効果があり、虫食いに合わない環境をつくれます。
チタンの印鑑の場合は朱肉をきれいに落としてからケースに入れて保管してください。
ただチタンの場合はそこまで保管方法にこだわらなくても大丈夫です。
金属なので、他の素材よりも丈夫ですが、メンテナンスをしなければ本体部分の汚れが目立つことがあります。
汚れが出てきた場合は歯ブラシで水洗いしたり、眼鏡拭き等で拭いたりして対策可能です。
□印鑑のお手入れ方法をご紹介!
印鑑を正しくお手入れしていますか。
印鑑のお手入れと聞くと特別なことが必要と思う方もいるかもしれませんが、以下で紹介するポイントさえ守ればきれいに印鑑を保てます。
印鑑のメンテナンスにぜひお役立てください。
1つ目は印鑑を使った後に朱肉をきれいに拭き取ることです。
上記の印材別のお手入れ方法でもお話ししましたが、全ての判子に共通して言えるのは終わった後は朱肉をきれいに拭き取ることです。
大切な印鑑を長持ちさせるだけでなく、丁寧にメンテナンスすることで印鑑を大事に扱う姿勢を意識できますね。
もし朱肉が個入りついてしまった場合は歯ブラシなどで優しくこすって汚れを落としましょう。
ベンジンやシンナーなどの薬品は印材を傷めてしまうため、使わないように注意してください。
2つ目は優しく取り扱うことです。
印鑑は衝撃に弱いと上記でもお話ししました。
特に自然素材で作られた印鑑は衝撃に気を付けるだけでも長く使えます。
大切なのは精密に彫られた印面部分の扱いです。
捺印をした後にうっかり落としてしまい、気づいたら欠けていたというケースも少なくないので、扱いには十分注意してください。
また捺印をする際も優しく扱うことがポイントです。
なかなか印影がつかずに叩いたり勢い良く押し付けたりすると長持ちしにくくなります。
印鑑マットを敷いて優しく捺印するだけで印影もきれいに写りますし、印鑑の長持ちにも繋がります。
このように印鑑は日々の心がけ1つで長持ちできるかどうかが変わってくるのです。
大切な印鑑をいつまでも使い続けるために、ぜひこれらのことを念頭に置いて扱うようにしてください。
□まとめ
この記事では、印鑑の保管方法について解説しました。
印鑑を保管する際はお手入れ面と防犯面を意識するようにしましょう。
当店では10年以上の経験の積んだ彫刻職人が手仕上げで印鑑を作成しております。
印鑑のことならぜひ当店までお尋ねください。