2018.11.20カテゴリー:印鑑について
印鑑は、荷物の受け取りや保険の手続き、お金を引き出すときなどで使いますよね。
その印鑑ですが、使う目的によって書体を変えた方が好ましいことをご存じでしょうか。
書体にはそれぞれ特色があるため、印鑑の種類や、使う方が男性か女性かで好ましい書体が異なります。
今回は、印鑑の書体と選び方についてお伝えします。
□印鑑の種類をご紹介します!
まずは、印鑑の種類についてお伝えします。
3種類の印鑑があります。
それぞれの印鑑は、使うシーンが異なるため、使い分けを迷わずにできるようにしておきましょう。
1つ目の実印は、市区町村の役所に届け出て、登録を受理された印鑑です。
最も重要な印鑑で、法律上・社会上の権利・義務の発生を伴います。
遺産や不動産の手続き、家や車の購入など重要な手続きでも使います。
1人1本しか持つことができず、重要な手続きで使うため、大事に扱いましょう。
2つ目の銀行印は、銀行の口座を開設する時に作成します。
お金を出し入れするときにも使われます。
これがあればお金を引き出せてしまいます。
そのため、大事に扱いましょう。
3つ目の認印は、市区町村などで登録をしていない印鑑のことです。
宅配物の受け取りなどの日常で使われるだけでなく、出生届や婚姻届けなどの市区町村の役所に提出する書類にも使われます。
日常で最もよく見かけます。
日常的なものですが、既製品ではなくご自分で作ることをおすすめします。
□印鑑の書体や認印の名前の入れ方をご紹介します!
次に、印鑑の書体や認印の名前の入れ方をお伝えします。
*印鑑の5つの書体とは?
書体によって、彫った文字の読みやすさや、線の特徴、与える印象が異なります。
それらを、書体ごとに見ていきましょう。
1つ目の吉相体(きっそうたい)は、またの名を印相体とも言います。
文字が印影の外枠まで広がっていて大きく、枠が欠けにくい作りになっています。
そのため、丈夫で長持ちであり、めったなことでは破損しません。
また、読みにくく、複雑な印影になるので模倣されにくいという特徴があります。
文字の線は太くなっており、力強く重厚な印象を与えます。
さらに、中央から外枠に向かって広がるデザインになっていることから、「末広がる」という意味を持ち、縁起の良い書体であると言われるようになりました。
2つ目の篆書体(てんしょたい)は、印鑑に使われる書体の中で、最も歴史があります。
古くは、2000年ほど前に作られた日本最古の印鑑にも使われています。
歴史があるので現在の文字とは異なる文字が多く、模倣されにくいです。
また、文字が印鑑の枠に接している部分が多く、枠が欠けにくい作りをしています。
彫られる文字には厳密なルールが決められていて、厳格なイメージを与えます。
3つ目の太枠篆書体(ふとわくてんしょたい)は、篆書体と似ていますが、文字が細く、枠が太くなっています。
内を細く、外を太くしたことでバランスが良い書体です。
線が細身で柔らかく、軽やかな印象を与えます。
4つ目の古印体(こいんたい)は、奈良時代に使われていた字をベースに作られました。
線が不均一で波打っており、太くて丸みがあります。
線が太いため、力強い印象を与えます。
読みやすいですが、特徴のある書体なので模倣されにくいです。
5つ目の隷書体(れいしょたい)は、印鑑に使われる書体の中で最も読みにくい書体です。
太めの線なので、欠けにくいことも特徴です。
線の細い部分がほぼないため、捺印するときに力が均一に入らなくても、きれいに押しやすいです。
*認印の名前の入れ方とは?
認印の名前の入れ方には、どのようなものがあるかをご存じでしょうか。
印鑑の書体の選び方は比較的自由度が高いですが、認印の名前の入れ方にはちょっとしたポイントがあります。
そのポイントとともに、認印の名前の入れ方をご紹介します。
1つ目の名前の入れ方は、苗字のみを入れることです。
苗字の文字数が長くても、苗字だけであれば、バランスよく、見やすい認印になるでしょう。
縦方向でも横方向でも、1列に苗字を入れるのをおすすめします。
最もよく使われる方法であるため、平凡な認印になる可能性が高いです。
そのため、書体を工夫すると、個性が出てくるでしょう。
ただし、認印は日常生活でよく使うため、あまり奇抜な書体は好まれません。
2つ目の名前の入れ方は、名前のみを入れることです。
苗字ではなく名前を入れると、気取らない雰囲気になるでしょう。
この方法がおすすめの方は、格式張らない認印を作りたい方です。
また、結婚を期に苗字が変わることを考えると、苗字ではなく名前を入れたいとお考えの方にもおすすめです。
しかし、名前のみの場合、カジュアルな分、ビジネス用としては好まれません。
もし、名前のみを希望しており、カジュアル感を抑え目にしたい方は、素朴な書体にすると良いでしょう。
また、苗字のみと同じで、縦方向でも横方向でも、1列に苗字を入れるのをおすすめします。
3つ目の名前の入れ方は、苗字と名前を両方入れることです。
この方法がおすすめの方は、他の人と苗字や名前が被りやすい方です。
特に、職場に同じ苗字や名前の人がいる場合、実務でややこしく困るかもしれません。
その点、苗字と名前を両方入れておけば、安心です。
ただし、苗字のみもしくは名前のみの場合と比べて、文字数が多くなるのがネックです。
そのため、縦方向でも横方向でも、2列に分けると見やすくなるでしょう。
また、複雑な書体であるほど読みにくくなるため、文字数が多いときは見やすい書体にする方が良いでしょう。
さらに、一般的な認印より少し大きめにすると、より見やすくなるでしょう。
名前の入れ方によって、判別のしやすさが異なります。
そのため、どの名前の入れ方であっても、その入れ方に合わせて書体やサイズを考えると良いでしょう。
また、書体確認ができるサービスを展開している会社もあります。
そのサービスを使い、自分の苗字や名前ではどのような雰囲気になるかを、しっかりとチェックしましょう。
□印鑑の選び方をご紹介します!
ここまで、いくつかの印鑑の書体を見てきました。
それらの書体はそれぞれ、印鑑の種類によって向き不向きがあります。
また、男性か女性かどちら向きなのかも書体によって異なります。
書体の向き不向きとともに、印鑑の選び方をご紹介します。
初めに、実印と銀行印向きの書体をご紹介します。
・吉相体(きっそうたい)
・篆書体(てんしょたい)
・太枠篆書体(ふとわくてんしょたい)
・古印体(こいんたい)
実印は模倣されてはいけない、最も重要な印鑑です。
模倣されにくい、読まれにくい書体を選びましょう。
したがって、最も読まれにくい吉相体が、一番よく選ばれます。
また、次に読まれにくい篆書体や太枠篆書体も、よく選ばれます。
古印体は読みやすい書体ですが、特徴があるため模倣されにくいです。
読みやすくて分かりやすい印影がお好みの方は、これらの印鑑を選びましょう。
次に、認印向きの書体をご紹介します。
・隷書体(れいしょたい)
・古印体(こいんたい)
認印は日常生活でよく使われるので、読みやすい書体がおすすめです。
読みにくかったら、本人の印鑑かどうか判別できません。
そのため、最も読みやすい隷書体、次に読みやすい古印体を選びましょう。
その次に、男性向きの書体をご紹介します。
・吉相体(きっそうたい)
・古印体(こいんたい)
男性には縁起の良い吉相体が最もおすすめです。
家族を背負う立場にあることから、この印鑑を持っておくと、家族に良いことがあると言われています。
また、力強い印象を与える古印体も男性らしく、おすすめです。
そして、女性向きの書体をご紹介します。
・太枠篆書体(ふとわくてんしょたい)
・篆書体(てんしょたい)
太枠篆書体は線が細身で柔らかく、軽やかな印象であることから、女性のイメージが強いです。
女性らしいイメージの書体はあまりないので、女性によく選ばれます。
また、篆書体を選ぶことでしっかりした印象のある印鑑ができます。
また、認印において、デザイン性を重視する方向きの書体をご紹介します。
もちろん、これまで紹介した書体でもデザイン性に優れていますが、認印に関してはもはや文字が判別できるか否かは問わない方もいらっしゃるでしょう。
仲間内でお揃いの認印を持ちたい方は、文字というよりロゴマークのような書体のものを探すのも楽しいでしょう。
また、動物のイラストが描かれたものもあるため、可愛くて個性的な認印がほしい方は、そちらを使うのも良いでしょう。
□まとめ
今回は、印鑑の種類、印鑑の書体や認印の名前の入れ方、印鑑の選び方をお伝えしてきました。
これで、印鑑の書体の選び方に迷うこともないでしょう。
当社では、今回ご紹介した、篆書体・古印体・隷書体などの印鑑を取り扱っております。
弊社のホームページをご覧になって、印鑑を選んでみるのはいかがでしょうか。