印鑑変更手続きを解説！ケース別に実印変更に必要なものや注意点を紹介

人生において、印鑑は重要な役割を担っています。
不動産の売買や銀行口座の開設、重要な書類の署名など、様々な場面で印鑑を使用する機会は少なくありません。
しかし、引っ越しや結婚など、人生の転換期に印鑑を変更する必要が生じることもあります。
印鑑の変更手続きは、一見複雑に思えるかもしれませんが、落ち着いて手順を踏めばスムーズに完了させることができます。

 

この記事では、印鑑変更手続きについて、ケース別に必要なものや注意点などを詳しく解説していきます。
印鑑の変更を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

 

□印鑑変更が必要になるケース

 

印鑑を変更する必要が生じるケースは、いくつか考えられます。
具体的には、以下の様なケースが挙げられます。

 

1:引っ越しによる住所変更

 

引っ越しによって住所が変更になった場合、印鑑登録の住所も変更する必要があります。
市区町村が同じであれば、転居届を提出するだけで自動的に住所が変更されますが、市区町村が異なる場合は、引っ越し元の役所で印鑑登録を廃止し、引っ越し先の役所で新たに登録する必要があります。

 

2:氏名変更

 

結婚や離婚などによって氏名が変更になった場合、印鑑に刻印されている氏名が変更前のものであれば、新しい氏名に合わせて印鑑を変更する必要があります。
氏名変更の手続きは、印鑑登録を廃止し、新しい氏名の印鑑で新たに登録するという流れになります。

 

3:印鑑の紛失・破損

 

印鑑を紛失したり、破損したりした場合も、印鑑を変更する必要があります。
紛失や破損した印鑑は、第三者に悪用される可能性があるため、速やかに印鑑登録を廃止する必要があります。
印鑑登録を廃止する手続きは、役所で亡失届または破損届を提出することで行うことができます。

 

4:印鑑登録証の紛失

 

印鑑登録証を紛失した場合も、印鑑登録を廃止する必要があります。
印鑑登録証は、印鑑登録の証明書となる重要な書類であり、紛失すると第三者に悪用される可能性があります。
印鑑登録証を紛失した場合は、速やかに役所で亡失届を提出し、新しい印鑑登録証を発行してもらう必要があります。

 

5:印鑑登録の廃止

 

印鑑登録を廃止したい場合は、役所で印鑑登録廃止申請書を提出する必要があります。
印鑑登録を廃止すると、その印鑑は効力を失い、新たな印鑑登録を行うまで、実印として使用することはできません。

 

□印鑑変更の手続き方法と必要なもの

 

印鑑変更の手続きは、ケースによって必要な書類や手続きが異なります。
ここでは、一般的なケースについて、具体的な手順と必要なものを紹介します。

 

＊印鑑を変更する場合

 

現在登録している印鑑を、別の印鑑に変更する場合です。
例えば、登録している実印が破損してしまったり、今までのものではなく新しく作った実印に変更したりするケースが考えられます。
この場合の手続きは、「改印手続き」と呼ばれ、現在の印鑑登録を廃止し、新しく印鑑登録をする流れで進みます。

 

1:印鑑登録廃止申請書を提出する

 

印鑑登録を廃止するには、「印鑑登録廃止申請書」を提出する必要があります。
この際に必要な書類は、以下の通りです。

 

・顔写真付きの本人確認書類（運転免許証、マイナンバーカードなど）
・現在の印鑑登録カード
・現在登録している実印（自治体によって必要な場合あり）

 

印鑑登録廃止申請書は、役所の窓口で入手できます。
必要事項を記入し、上記の書類とともに提出します。

 

2:新しい印鑑登録を行う

 

印鑑登録を廃止したら、新しい印鑑で新たに登録を行います。
新しい印鑑登録に必要な書類は、以下の通りです。

 

・顔写真付きの本人確認書類（運転免許証、マイナンバーカードなど）
・新たに登録したい実印
・登録費用（数百円程度）

 

登録費用は、自治体によって異なります。
事前に役所に問い合わせて確認しておきましょう。

 

＊住所が変わった場合

 

引っ越しによって住所が変わった場合、引っ越し先が同じ市区町村であれば、転居届を提出するだけで自動的に住所が変更されます。
しかし、引っ越し先が別の市区町村の場合は、引っ越し元の役所で印鑑登録を廃止し、引っ越し先の役所で新たに登録する必要があります。

 

1:引っ越し元の役所で印鑑登録を廃止する

 

引っ越し元の役所で印鑑登録を廃止するには、「印鑑登録廃止申請書」を提出する必要があります。
必要な書類は、以下の通りです。

 

・顔写真付きの本人確認書類（運転免許証、マイナンバーカードなど）
・現在の印鑑登録カード
・現在登録している実印（自治体によって必要な場合あり）

 

印鑑登録廃止申請書は、引っ越し元の役所の窓口で入手できます。
必要事項を記入し、上記の書類とともに提出します。

 

2:引っ越し先の役所で新たに印鑑登録を行う

 

引っ越し先の役所で新たに印鑑登録を行うには、以下の書類が必要です。

 

・顔写真付きの本人確認書類（運転免許証、マイナンバーカードなど）
・新たに登録したい実印
・登録費用（数百円程度）

 

登録費用は、自治体によって異なります。
事前に役所に問い合わせて確認しておきましょう。

 

＊氏名が変わった場合

 

結婚や離婚などによって氏名が変わった場合、印鑑に刻印されている氏名が変更前のものであれば、新しい氏名に合わせて印鑑を変更する必要があります。
氏名変更の手続きは、印鑑登録を廃止し、新しい氏名の印鑑で新たに登録するという流れになります。

 

1:印鑑登録廃止申請書を提出する

 

印鑑登録を廃止するには、「印鑑登録廃止申請書」を提出する必要があります。
必要な書類は、以下の通りです。

 

・顔写真付きの本人確認書類（運転免許証、マイナンバーカードなど）
・現在の印鑑登録カード
・現在登録している実印（自治体によって必要な場合あり）

 

印鑑登録廃止申請書は、役所の窓口で入手できます。
必要事項を記入し、上記の書類とともに提出します。

 

2:新しい氏名の印鑑で新たに登録を行う

 

印鑑登録を廃止したら、新しい氏名の印鑑で新たに登録を行います。
新しい印鑑登録に必要な書類は、以下の通りです。

 

・顔写真付きの本人確認書類（運転免許証、マイナンバーカードなど）
・新たに登録したい実印
・登録費用（数百円程度）

 

登録費用は、自治体によって異なります。
事前に役所に問い合わせて確認しておきましょう。

 

□印鑑変更手続きでよくあるケースの対処方法

 

印鑑変更手続きを行う際に、様々なケースに遭遇する可能性があります。
ここでは、印鑑変更手続きでよくあるケースとその対処方法について解説していきます。

 

1:印鑑がどれかわからなくなった場合

 

実印以外にも、様々な印鑑を使い分けている家庭も多いと思います。
そのため、登録している実印がどれかわからなくなってしまうケースも少なくありません。

 

このような場合は、まず印鑑証明書を発行し、そこに記載されている印影と印鑑の刻印を見比べて探してみましょう。
実印の刻印は複雑なものが多いため、見比べることで登録している実印を探し出せるかもしれません。

 

しかし、三文判などを登録している場合は、見比べても探し出せない可能性もあります。
その場合は、印鑑を変更する「改印手続き」として、現在の実印を廃止し、新しく実印を登録することを検討しましょう。

 

2:印鑑を紛失した場合

 

実印を紛失してしまった場合は、速やかに「亡失届」を提出し、印鑑登録を廃止する必要があります。
亡失届を提出することで、紛失した実印は効力を失い、第三者に悪用されるリスクを回避できます。

 

亡失届を提出する際には、以下の書類が必要です。

 

・顔写真付きの本人確認書類（運転免許証、マイナンバーカードなど）
・現在の印鑑登録カード
・認印

 

代理人でも手続きが可能です。
その場合は、委任状も必要となります。

 

3:印鑑登録カードを紛失した場合

 

印鑑登録カードを紛失した場合も、「亡失届」を提出し、印鑑登録を廃止する必要があります。
亡失届を提出する際には、以下の書類が必要です。

 

・顔写真付きの本人確認書類（運転免許証、マイナンバーカードなど）
・現在登録している実印

 

印鑑を紛失した場合と同様に、代理人での手続きでは委任状が必要です。

 

□実印を作る際のポイント

 

印鑑を変更する際には、新しい実印を作る必要があります。
実印は、一生を通じて使用する大切な印鑑です。
そのため、実印を作る際には、慎重に選びましょう。

 

1:印鑑のサイズ

 

実印のサイズは、用途や好みによって異なります。
一般的には、男性は15mmから18mm、女性は12mmから15mmのサイズが選ばれることが多いです。
ただし、これはあくまで目安であり、大切なのは自分の手に馴染むサイズを選ぶことです。

 

2:印鑑の素材

 

実印の素材には、様々な種類があります。
代表的な素材としては、象牙、水牛、黒水牛、柘植、楓などがあります。

 

素材によって、耐久性や価格が異なります。
象牙は高級素材として知られていますが、近年ではワシントン条約により取引が制限されています。
水牛は、象牙に比べて価格が手頃であり、耐久性にも優れているため、人気があります。
柘植や楓は、木製の素材で、温かみのある印象を与えます。

 

3:印鑑の書体

 

実印の書体には、様々な種類があります。
代表的な書体としては、篆書、隷書、行書、楷書などがあります。

 

篆書は、最も古く、力強い書体です。
隷書は、篆書を簡略化した書体で、落ち着いた印象を与えます。
行書は、楷書を草体化した書体で、流麗な印象を与えます。
楷書は、最も一般的な書体で、読みやすく、すっきりとした印象を与えます。

 

4:印鑑の彫刻

 

実印の彫刻には、手彫り、機械彫り、レーザー彫刻などがあります。
手彫りは、熟練した職人が一つ一つ丁寧に彫刻するため、高級感があり、味わい深い仕上がりになります。
機械彫りは、手彫りに比べて価格が安く、大量生産に適しています。
レーザー彫刻は、最新の技術を用いて彫刻するため、精度の高い仕上がりになります。

 

□まとめ

 

印鑑変更の手続きは、ケースによって必要な書類や手続きが異なります。
しかし、落ち着いて手順を踏めば、スムーズに完了させることができます。
この記事では、印鑑変更の手続きについて、ケース別に必要なものや注意点などを詳しく解説しました。
印鑑の変更を検討されている方は、この記事を参考にして、安心して手続きを進めてください。

印鑑は、私たちの人生において重要な役割を担っています。
印鑑を変更する際には、この記事を参考に、慎重かつ丁寧な手続きを行うようにしましょう。