2021.1.5カテゴリー:印鑑について
結婚を控えている方で、印鑑の作成をお考えの方はいませんか。
結婚するにあたって、婚姻届を提出する必要があります。
婚姻届に押す印鑑はどの印鑑を使用するべきかご存じでしょうか。
この記事では、婚姻届に使用する印鑑や婚姻届提出までの具体的な流れ、そして結婚前に女性が用意すべき印鑑について解説します。
□婚姻届に押す印鑑とは
結婚を間近に控えている場合、婚姻届のことを考える必要がありますね。
婚姻届は入籍の大切な手続きです。
ここでは、婚姻届で必要となる印鑑について解説します。
まず、シャチハタやゴム印は婚姻届では使用できないため、必ず朱肉を使って押す印鑑を使用しましょう。
なぜシャチハタが使用できないかというと、インクの劣化やゴムの変形の可能性があるため、正式な書類では使用不可となっているからです。
婚姻届では実印を使う必要があると思われている方は多いかもしれませんね。
しかしそのような規定はなく、認印や銀行印でも使用できます。
文房具店や100円ショップなどで販売されている三文判でも問題ありません。
ただし、100円ショップなどで売られている印鑑は機械で作成されているため複製しやすく、悪用のリスクが高いです。
結婚という人生の中でも重大なイベントの届出ですので、なりすまし予防のためにも実印や銀行印の使用をおすすめします。
婚姻届を提出して新しい苗字になるため、婚姻届では旧姓の氏名を記入します。
ただし、名前のみの印鑑も使用できますよ。
特に女性の方であれば、名前だけの印鑑で婚姻届に烙印するのも良いでしょう。
□婚姻届提出の流れとは
婚姻届は、一般的に新居への引っ越しのタイミングで転入届と一緒に提出されることが多いですし、結婚式当日に提出される方もいます。
婚姻届提出の最初の段階として、まずは届出用紙の準備を行いましょう。
届出用紙は本籍地の市区町村役場で入手できます。
その際、もし書き間違えてしまった時のために、予備の用紙を2枚から3枚ほど貰っておくと良いでしょう。
戸籍謄本は事前に準備しておく必要があります。
妻の本籍地に提出する場合は夫の戸籍謄本、夫の本籍地に提出する場合は妻の戸籍謄本が必要になります。
戸籍謄本の発行には本人確認書類の提示が必要なため、免許証やパスポートなどを忘れないようにしましょう。
続いて、婚姻届の記入です。
必要事項を丁寧に記入して、夫婦それぞれが署名、烙印します。
烙印の際は、朱肉を使って押してくださいね。
また、夫婦で別々の印鑑を用意しておきましょう。
夫婦2人だけでなく、証人の署名、烙印も必要となります。
証人は、父母でなくても、友人や知人でも問題ありません。
誰を証人にするか決めたら、前もって依頼しておきましょう。
証人に署名してもらえたら、いよいよ婚姻届の提出です。
市区町村役場に婚姻届を提出する際は、婚姻届の他に戸籍謄本、本人確認書類、夫婦2人の印鑑を持参しましょう。
□婚姻届けの記入ミス、正しい訂正方法は?
書類を書くときに記入ミスや押印ミスは付き物です。
そうは言っても婚姻届は重要な書類ですから、正しい訂正方法を知っておきましょう。
1.間違えた部分に二重線を引く
焦って修正テープや修正液を使用してしまうと、受理されなくなるので気をつけましょう。
2.枠内の余白に正しく記入する
かすれたり、欠けてしまったりといった押印ミスでも、上から重ねて押すのではなく余白に押し直します。
3.欄外または訂正欄に押印する
訂正印の欄が設けられている婚姻届の場合は、そこに押します。
訂正欄がない場合は、訂正部分の近くに訂正印を押しましょう。
このとき、届出人欄で使用した印鑑と同じものを使う必要があります。
4.訂正内容の記入
訂正欄に、「〇字訂正」や「〇字削除」、「〇字加入」などの訂正した文字数を記入する欄がある場合のみ、書きこみます。
また、自分たちが気づかないような不備があったときに備えて、「捨印」を押韻しておくと良いでしょう。
捨印とは、役所の判断でこの書類は修正しても大丈夫、という意思表示になります。
捨印を押す欄が設けられていない場合は、欄外に押印し、付近に「※捨印」と書いておきます。
こうしておくことで、提出後に記入ミスが見つかっても役所の方で修正してもらえるので、もしものときの手間が省けるでしょう。
□結婚の際に作るべき印鑑とは
ここでは、結婚を間近に控えた女性が作っておくべき印鑑について解説します。
まず実印については、専業主婦になる予定の方は印鑑作成は必要はありません。
結婚後に実印を使用するのは、自動車の購入や賃貸マンションの契約、住宅ローンの契約などがほとんどです。
これらのような契約は安定した収入基盤が必要なため、夫の名義で契約書を作成することになるでしょう。
そのため、結婚して専業主婦になる方はすぐに実印を作成する必要はないのです。
ただし、結婚後も共働きで夫婦連名の住宅ローンなどを利用する場合は、契約書作成時に妻の実印も必要なケースがあります。
実印を作成する際は、フルネームでも名前だけでも問題ありません。
ただし、フルネームで作成する方が安全性は高まります。
女性の印鑑は夫の印鑑より一回り小さいサイズが良いと言われています。
男性向けの実印は15ミリメートルから21ミリメートルが多いため、夫の実印のサイズを確認して、それより小さいサイズにすると良いでしょう。
続いて、銀行印について解説します。
結婚後に苗字が変わる場合は、できるだけ早く新しい銀行印を作成しましょう。
銀行口座の名義を変更するタイミングで印鑑を変更すると、とても簡単です。
ただし、以前から使用している銀行印が名前だけの場合は変更する必要がありません。
認印に関しては、苗字が変わる場合は新しい印鑑を作成する必要があります。
ただし、認印は役所や銀行に登録するものではないため、早急に作り直す必要はありません。
焦って認印を作成する必要はありませんが、後々作成する必要があることは覚えておきましょう。
□新姓の印鑑登録手続きの手順をご紹介
名字だけやフルネームの印鑑は、結婚後使用できなくなる場合が多いです。
新しい印鑑を使用する際、実印と銀行印は切り替えの手続きが必要です。
・実印
市外に転居したり婚姻届を提出したりすると、旧姓の印鑑登録は取り消されます。
そのため、入籍前に転居済みで下の名前だけの印鑑で印鑑登録を行っている方以外は、再度登録手続きをする必要があります。
住民票に旧姓を併記することで、旧姓の実印も印鑑登録可能です。
・銀行印
ご契約されている銀行窓口で改印届を提出します。
銀行口座の名義変更と同じタイミングですると思っておきましょう。
下の名前のみの印鑑を銀行印として使用していた場合は改印届を出す必要がなく、口座の名義変更だけになります。
・認印
認印には届出や登録の必要がありませんが、旧姓のものを使い続けるとトラブルに発展する可能性もあります。
結婚後は、認印であってもきちんと申請した印鑑を使用しましょう。
□新しい印鑑作成におすすめの書体&素材をご紹介
*おすすめの書体
・「印相体」
てんしょ体をベースとして、中心から外に向かい力強く線を走らせている点が特徴です。
複雑な書体であるため可読性が低く、実印の不正対策になります。
しかし、可読性の低さからまれに文字の照会ができず、実印登録不可能なこともあるので注意しましょう。
・「てんしょ体」
象形文字が起源となり発展した書体です。
日本のお札に使用されている文字というとイメージしやすいのではないでしょうか。
印相体よりは分かりやすいものの、可読性が低い書体であるため、実印におすすめです。
・「てんしょ体細字」
名前の通り、てんしょ体が細くなり柔らかい印象を受ける書体です。
女性の実印は男性の実印よりもサイズが小さくなりがちであるため、字画が多い方がてんしょ体にするとぎっちり詰まりすぎて重たい印象になります。
一方てんしょ体細字は、線が細い分余白ができ、すっきりしたものに仕上がります。
*おすすめの素材
・チタン
金属製のチタンで作る印鑑は耐久性が高く、シンプルかつスタイリッシュなものがお好きな方にぴったりです。
押しやすさやお手入れのしやすさからみても、優れています。
・クリスタル
無色透明で美しいクリスタルは、デザイン性が非常に優れているといえます。
パワーストーンとしても人気があるため、縁起を担ぎたい方にもおすすめです。
その反面、衝撃に弱い特徴があるので扱いには十分注意しましょう。
□まとめ
今回は婚姻届に使用する印鑑や結婚前の女性が作るべき印鑑などを解説しました。
専業主婦か共働きか、また苗字が変わるか否かなどによって、作成するべき印鑑は異なってきます。
この記事を参考にして、どの印鑑を作成する必要があるのかしっかり理解しておきましょう。