2018.12.10カテゴリー:印鑑について
不動産取引の際に、購入物件の所有権を自分の住所に登記する場合や、銀行融資をする場合、生命保険や火災保険など、保険に加入する際など、実印は様々な場面で必要になります。
この実印を作るためにはどのようなものが必要になるのか、また実印を実印として使うためにはどんな手順を踏まなければならないのかについて解説します。
□実印を作成する
実印を作ろうと思ったときに、何から行動し始めればいいか、について解説します。
まずは、印鑑を手に入れましょう。
近年はネットで「手軽に・安く・早く」作れる印鑑が増えています。
そのため、はんこ屋さんに行って作る方よりも、ネット注文をする方が増えてきています。
業者が多くて判断に迷った場合には、自分の求めているデザインや価格帯から判断すると良いでしょう。
*実印の種類
印鑑の中には、実印として登録を却下されてしまうものがあります。
例えば、欠けたり劣化したりしやすいゴム印などは登録不可ですので、注意が必要です。
実印は自分の証明として一生使っていくものですので、長持ちする丈夫なものを選びましょう。
素材としては、以下のようなものが人気となっています。
・象牙
・黒水牛
・柘
・玄武
・彩樺
・琥珀
・チタン
黒水牛は最も一般的なものですが、美しい色の琥珀や、スタイリッシュなチタンも人気になってきています。
*書体について
印鑑の書体は、特に決まったものはなく自分の好きな書体を選ぶことができます。
「印相体」「古印体」「篆書体」「隷書体」の四つの書体が一般的ですが、偽装されにくくするために、最も複雑な印相体をおすすめします。
*実印作成の際の注意点
近年人気となっているのが、印鑑に絵や柄を加えてオリジナリティを出した印鑑です。
しかし、柄付きの印鑑を実印登録することは難しいです。
また、シャチハタで使われるインク付きのスタンプ型のものや、量産型の印鑑、はんこの直径が8mm未満または25mm以上のものは、役所で認めてもらうことができずに、作り直しを要求されるかもしれません。
□実印を登録する時に知っておきたい手順
実印登録には、必要な書類をそろえて登録しなければなりません。
ここではその重要な書類について、登録に関する流れを見ていきましょう。
*印鑑登録申請書を記入する
印鑑を作り終えたら、次にすべきことは印鑑登録申請書を書くことです。
実印の登録は、住民票がある市区町村ごとに行われます。
役場に行って申請書を受け取り、必要事項の記入と、登録する印鑑の押印を済ませましょう。
*登録の際に必要なもの
実印として印鑑登録をする際に、役場で必要となるものが4つあります。
・実印として作成したはんこ
・印鑑登録申請書
・身分証明書
・登録手数料
の四つです。
ここでいう身分証明書とは、公的に身分を証明できるもののことです。
本人確認が必要であるため、パスポートや運転免許証など、本人の顔と照らし合わせることができる証明書を用意しましょう。
顔写真付きの物が用意できない場合には、実印の登録が当日中にできませんので注意してください。
また、登録手数料は各市区町村によって変動します。
しかし、多くても数百円程度なので、大きな準備が必要、というわけでもありません。
心配な方は、事前に問い合わせをしておくと良いでしょう。
*窓口への提出
登録に必要なものをそろえたら、窓口提出に移ります。
必要書類がすべてそろっていれば、即日で登録が完了し、その場で「印鑑登録証」を受け取ることができます。
このカードは、実印を持っていることと同義ですので、これを持参すれば本人以外の代理人であっても証明書の発行が可能です。
一方で、このカードを紛失してしまうと他人が簡単に証明書を発行できてしまうことになります。
カードの保管には十分に注意してください。
*実印を変更したいとき
実印が欠けてしまったときや、結婚で名字が変わったとき、実印を紛失してしまったときには、実印を変更しなければなりません。
その際には、以前使っていた実印の廃印申請をして、新しい印鑑を作りましょう。
また、以前使っていた実印を使って契約したものの効力は持続することになっています。
*印鑑登録可能者
法律の定めにより、実印の登録を許可されている人と許可されていない人がいます。
制限能力者と呼ばれる人が登録不可能となっており、例えば15歳未満の未成年者がこれに当たります。
未成年者が印鑑を登録したいと思ったときには、法定代理人(親権者または未成年後継人)の同意が必要となります。
また、登録希望者が外国人の場合は、外国人登録法に則り、外国人登録を済ませていれば日本で印鑑登録ができます。
日本人の登録方法と同じ手順で登録が可能ですので、住民票のある市区町村で登録しましょう。
ただし、外国人の方に限り、実印登録できる印鑑が、ファミリーネームのものなのかアルファベットでなくカタカナのものなのか、市区町村によって異なる基準があるようです。
事前に問い合わせて確認しておくことをおすすめします。
□最後に
今回は、実印の作り方やその登録手順、気にしておくべき点についてお伝えしました。
実印を作成する場合には、ぜひ印鑑市場をご利用ください。