2017.7.15カテゴリー:印鑑について
前回、前々回と2回に渡って、2種類の印鑑を紛失してしまった時の行動についてお伝えしました。
実印、銀行印、どちらも人生に欠かせない重要な印鑑です。
もし、紛失してしまっても、慌てずに各機関へ連絡をしましょう。
迅速な行動がリスクを減らすのに最適な方法です。
行動が一秒でも遅れてしまえば、人生に大きな影響が及んでしまうかもしれません。
やるべきことをしっかりと理解して、紛失時には対処をしましょう。
「そりゃあ大切に保管するけど、失くすときは失くすじゃん」
それらの記事を読まれてこのように思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。
長い人生、何が起こるかわかりません。
「印鑑を大切にしてしない」なんて人はほとんどいないでしょう。
それでも、失くしてしまう可能性は誰だって持っているのです。
もしもの時に備えて、失くしてしまった時の対処法を覚えておくことは欠かせません。
印鑑を失くしたことに慌ててしまい、更なるトラブルの原因を作ってしまうことは避けたいですよね。
少し落ち着いて、とるべき行動を頭の中で理解してから、行動に移るようにしましょう。これを聞いても、多くの方の頭の中には「印鑑を失くしたくないこと」が強く残っていると思います。
失くさなければ、それらの行動を理解する必要がありませんよね。
印鑑は人生の重要なポイントにおいて重宝します。
そんな印鑑を不備なく管理できれば、円滑に物事を進めることができるのです。
そのためにも、現在、印鑑をどう管理しているか見直してみましょう。
もしかしたら、この記事をきっかけにトラブルに発展する可能性を大きく減らすことができるかもしれません。
人生にトラブルを発生させないためにも、しっかりと印鑑を管理しましょう。
今回は、実印と銀行印の正しい保管の仕方についてお伝えします。
印鑑を持ち歩く際の注意点
印鑑を持ち歩くことは社会人の最低限のマナーと言われてきました。
昔は印鑑の使用頻度が高かったので当然と感じる方もいらっしゃるでしょうが、一方で大切な印鑑を持ち歩く際に、紛失や盗難などに不安を覚える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
現代でも印鑑を持ち歩く機会はあるでしょうが、そんな時に注意していただきたいことがあります。
それは、実印を持ち歩かないことです。
実印とは、市区町村に登録してある、法的効力のある印鑑です。
住んでいる市区町村の役所で手続きをすると、実印を作成できます。
手続きが完了して役所が実印を認めると「印鑑登録証明書」が発行され、証明書で印鑑が実印であることを証明します。
実印は不動産取引や金融関係の契約、保険の加入手続きなど、法律で押印が規定されている場合に必要とされます。
そんな実印ですが、先述の通り法的効力を持つ非常に大切な印鑑です。
万が一紛失したり盗難にあったりするリスクを考えて、実印を携帯するのは避けましょう。
日常的に印鑑を持ち歩く必要がある方は、対策として認印を持ち歩くようにするのがおすすめです。
認印は役所に届け出を出していない、あくまで個人で使用する印鑑ですが、仕事上使用する分にはまったく問題なく使用できるケースが多いです。
認印はあくまで確認事項をきちんと確認したことを証明するのが役割なので、法的効力を持たなくても問題ないのです。
身近な例でいうと、朱肉を必要としないシャチハタも認印として使用できます。
逆に実印は朱肉もセットで持ち歩かなければいけないので、そういった手間を考えても認印を持ち歩く方が楽でしょう。
どうしてもの事情がない場合は認印を持ち歩くようにしてください。
印鑑を持ち歩くのにおすすめのアイテム「印鑑ケース」
さまざまな事情により印鑑を持ち歩く方におすすめのアイテムに、印鑑ケースがあります。
たまに印鑑をジッパー付きのポリ袋に入れて持ち歩いている方を見かけますが、衝撃を受けると袋が破れて持ち物を汚したり、印鑑を傷めてしまったりする原因になりかねません。
シャチハタも認印として使えるとご紹介しましたが、フタが勝手に開いてしまうとこちらも持ち物を汚してしまう可能性があります。
印鑑ケースとは?
印鑑を持ち歩く際のトラブルを解決してくれるのが、印鑑ケースです。
印鑑ケースは印鑑を入れるための専用のケースで、印鑑を外部の衝撃から守り、印鑑による汚れを防いでくれる優れもの。
デザインも豊富なので、お気に入りの印鑑ケースを持ち歩くことで取り出した時に気分が上がること間違いなしです。
印鑑ケースの選び方
印鑑ケースを選ぶ時は、以下の3つを基準に選びましょう。
・印鑑のサイズ
印鑑に対して印鑑ケースのサイズが小さすぎると印鑑が入らないのは当然ですが、大きすぎても印鑑が転がってケースの中が汚れる可能性があります。
印鑑はある程度サイズが決まっているので、ご自分の印鑑に合ったサイズの印鑑ケースを選んでください。
・デザイン
先述のとおり、印鑑ケースは非常にデザインが豊富です。
人前で印鑑を取り出す機会が多い方は、高級感があって奇抜すぎない落ち着いたデザインを選ぶのがおすすめです。
特にデザインを考慮する必要がない場合は、ぜひご自身のお気に入りになりそうな素敵なデザインの印鑑ケースを選んでみましょう。
・機能性
印鑑ケースにはさまざまな種類があり、中にはケースの中に朱肉が付属しているものもあります。
シャチハタは使えないけど朱肉を持ち歩きたくない、という方はぜひ朱肉が付いているものなど機能性の良いケースを選んでみてください。
仕事上シャチハタが使えない方や、シャチハタのフタの緩みが気になる方は、印鑑を印鑑ケースに収納することで安心して印鑑を持ち歩けます。
印鑑を携帯する機会のある方は、ぜひ印鑑を印鑑ケースに収納して持ち歩いてみてはいかがでしょうか。
実印の保管の仕方について
以前の記事でもお伝えしましたが、実印の紛失は穏やかな日々を脅かしてしまいます。
「失くしちゃった。また作ればいいか」
こんな気楽に考えていたら、悪夢のような日々を過ごす時が訪れるでしょう。
「じゃあ、どう管理すれば良いの?」
このように思っていただいて結構です。
しかし、それにお応えできる明確な回答は存在していません。
「実印をどう管理するか」
これは長い年月の間、多くの専門家が取り組んでいる永遠の問題です。
「未だに明確な答えが出ていない。」
そんな実印に関わる問題ですが、一つだけ決まっていることがあります。
それは、「実印と印鑑証明は別に保管する事」です。
他の人がその印鑑を見ても、それが実印かどうかはわかりません。
けれども、印鑑証明と一緒に保管されてしまっていたら、誰が見ても実印であることが分かってしまいます。
印鑑証明と一緒に保管するメリットは「探す時に一緒に見つかって便利」くらいですよね。
そのメリットは、悪事を働く人のメリットにもなることにお気づきでしょうか。
実印と印鑑証明を一緒に保存するメリットはほとんどありません。
むしろ、デメリットが増加し続けています。
そのため、印鑑証明と実印は別々に保管するようにしてください。
重要なモノを別々に保管することで、最悪の場合におけるリスクを減らすことができます。
それぞれをどこに保管したかも忘れないようにしてくださいね。
次に、銀行印の保管の仕方について
銀行印も、実印と同じように、他の書類と一緒に保管する事はやめましょう。
銀行印と一緒の保管を避けるモノとしては、通帳やキャッシュカードが挙げられます。
キャッシュカードであれば、暗証番号が必要となるため、万が一の場合もある程度の猶予ができるかもしれません。
しかし、通帳と銀行印が持ち出されてしまったら、あなたの口座を使って誰でも自由に取引ができてしまうのです。
あなたのお金を見知らぬ誰かに渡したくはないですよね。
そのためにも、銀行関係のモノと銀行印は別々に保管するようにしましょう。
トラブルの可能性をゼロに近づけられるオススメの方法
それは、銀行の貸金庫を利用することです。
色んな人のお金を預かっている銀行、もしセキュリティが低い銀行があったら絶対に利用したくないですよね。そのためにも、銀行には個人の力を超えたセキュリティが保たれています。
貸金庫を利用する場合、費用が発生してしまいます。
トラブルが起きた時の金額を考えれば、一時の費用は安く感じるのではないでしょうか。
様々な金融機関の貸金庫利用料を比較して、自分に見合ったところを利用しましょう。
今回は、実印と銀行印の正しい保管の仕方と貸金庫の存在についてご説明しました。
大切な印鑑を肌身離さず持ち歩くことも、一種のセキュリティと言えるでしょう。
しかし、それと一緒に身分証明書を失くしてしまった時の危険性は計り知れません。
メリットとデメリットは表裏一体です。
自分のメリットが他の人のメリットに成ってしまうことがあれば、他の人のデメリットが自分のメリットに成ることも十分にあり得ます。
メリットとデメリットの両方を検討してから、保管の方法を講じましょう。