2021.3.20カテゴリー:印鑑について
「結婚届にはどの印鑑を使えば良いのだろう」
「結婚届に名前のみの印鑑は使用できるのだろうか」
このような疑問をお持ちの方はいらっしゃいませんか。
そこで今回の記事では、結婚届に必要な印鑑について紹介します。
名前のみの実印を登録していた場合の印鑑の変化も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
□結婚届に必要な印鑑とは?
結婚届では、朱肉を使用して押す印鑑を使用します。
印鑑としては、シャチハタ印やゴム印を使用する場面も多いですが、インクが劣化したり、ゴムが変形したりすることがあるため、正式な文書には使用できません。
結婚届には、旧姓の氏名を記入し、旧姓の氏名の印鑑を押します。
ここでは、名前のみの印鑑を使用しても問題ありません。
また、実印と認印(みとめいん)のどちらを使用すれば良いか迷われる方もいらっしゃるでしょう。
実印とは、住民登録している市区町村の役所など印鑑登録を済ませた印鑑のことで、法的な効力を持った印鑑を指します。
認印は、印鑑登録をする必要がなく、主に意思確認や承認などに使用する印鑑です。
あなたの名前で作成された印鑑であれば、認印として使用できます。
結婚届には実印を使用しなければならないといった規定はないため、どちらも使用可能です。
一般的には、認印を捺印する方が多いでしょう。
□女性の実印に人気の書体とは
実印は重要な契約を結ぶ際、本人確認として用いられます。
従って実印の書体を選ぶ際、偽造のされにくさはとても重要なポイントです。
そういった点でおすすめの書体が篆書体(てんしょたい)です。
篆書体は、文字の太さが一定で、縦字は垂直に、横字は水平になるのが特徴です。
パスポートの表紙に書かれている「日本国旅行券」の文字にも使われている書体です。
可読性が低く、偽造されにくいため実印としておすすめの書体です。
その中でも女性の実印では、太枠篆書体が人気です。
太枠篆書体とは、印鑑の枠を篆書体よりも太く作り、文字の線を少し細めに作成する書体です。
太枠と細文字のバランスが取れており、篆書体よりも優しめの印象になります。
また太枠になっている分、印鑑の強度が増している点も太枠篆書体のメリットです。
□実印の素材の選び方をご紹介
実印は一生物といわれているため、素材にはこだわりたいですよね。
ただし実印の素材と一口に言っても様々な種類があるため、どのような素材を選べば良いのかわからないとお困りの方もいらっしゃるでしょう。
そこでここでは、実印の素材の選び方をご紹介します。
まず印鑑の素材は大きく4つに分けられます。
1つ目は樹脂系の材質です。
樹脂系とは、ラクトやプラスチックなどが用いられる材質で、既製品の認印の大半がこの素材で作られています。
樹脂系の材質は、加工がしやすくおしゃれな外見にできることがメリットです。
一方強度は高くなく、特に熱には弱いため夏の暑い日に車のダッシュボードなどに置いていると変形してしまう可能性があります。
そのため実印にはあまり向いておらず、手軽に使えるハンコという立ち位置になります。
2つ目は木製の材質です。
木製の材質は、木材の種類がかなり多いため、耐久性や価格の幅も広いという特徴があります。
木製の材質は、素材によっては印鑑の中でも安価で購入できるというメリットがあります。
彫刻などの加工もしやすく、また木製の材質特有の木目などの風合いが残っているという魅力があります。
一方で価格が低い木材の場合、耐久性があまり高くないというデメリットもあります。
木製の材質かつ耐久性の高いものを選びたい場合には、本柘など成長速度が遅く密度の高い木材を選ぶと良いでしょう。
3つ目は角・牙製の材質です。
角・牙製の材質の中で最も有名なのが「水牛の角」です。
水牛の角は、濡れたような質感であり、また漆黒の輝きを持つ点で男性に人気の材質です。
また、「オランダ水牛」と呼ばれる素材は、茶色と白のコントラストが綺麗で、見た目の美しさで人気のある素材です。
この素材は名前に「水牛」と入っていますが、実は陸牛の角が使われています。
この材質のメリットは見た目の美しさと捺印性の高さです。
先ほどもご説明したように、水牛の角は艶のある漆黒の見た目から男性から人気であり、オランダ水牛の角は女性から人気のある材質です。
また捺印性が高く朱肉の付きも良いため、使いやすい材質といえるでしょう。
ただし、少し乾燥に弱いというデメリットがあります。
そのため日の当たる場所などに長時間置きっぱなしにしてしまうとヒビが入ってしまう場合があります。
そのためケースに入れて保管するようにしましょう。
4つ目は金属製の材質です。
金属製の材質の特徴はその丈夫さです。
他の材質と比べて圧倒的な耐久性があることから、100年使い続けられるともいわれます。
また、長期間使用していても文字などが欠けにくいため捺印性も高いです。
こういった耐久性の高さや捺印性の高さは金属製の材質の最大のメリットです。
一方で他の材質と比べると少し重いというデメリットがあります。
ただし選ぶ金属によっては、比較的比重の軽い素材もありますので、重さが気になる場合は軽めの金属を選ぶと良いでしょう。
ここまでご紹介したように、素材によって異なる特徴があるためご自身にあった素材を選ぶことが大切です。
その中でも当店がおすすめしたいのはチタン製の印鑑です。
チタンは耐久性に優れており、欠けにくく錆びにくい素材であるため特別なメンテナンスは必要ありません。
また朱肉も満遍なく付着するため印影も美しく残せます。
一般的なチタン製の印鑑はシルバーでシンプルなものが多いですが、当店では宝石をあしらったものやデザイン性も持たせたものも取り扱っております。
そのため実用性も見た目の美しさも兼ねそろえた印鑑が欲しい女性には最適な素材といえます。
□よくある質問をご紹介
結婚して姓が変わる場合、印鑑はどうすれば良いか迷う方は多いでしょう。
そこでここでは、結婚と印鑑にまつわるよくある質問を3つご紹介します。
1つ目は新しい印鑑を作成する時期です。
新しい印鑑を作成するのは入籍前か入籍後のどちらが良いのかという質問がよくあります。
結論から申しますと、新しい印鑑を作るタイミングは入籍前がおすすめです。
入籍後は様々な手続きがあり、それらに印鑑が必要なため事前に印鑑を作成した方がスムーズに手続きを済ませられます。
2つ目は婚姻届で使用する印鑑についてです。
婚姻届の印鑑は実印でなければいけないのかと疑問に思われる方もいらっしゃいますが、婚姻届に使用するのは認印でも実印でも問題ありません。
3つ目は国際結婚した場合の印章の文字についてです。
実印や銀行印を作成する場合には、戸籍上の文字をそのまま刻みましょう。
認印の場合であれば、カタカナや英文字であっても自分の名前がわかればどんな文字を使用しても問題ありません。
□入籍する前とした後で印鑑は変わる?
結婚で苗字が変わったら、苗字入りの印鑑を使用していた場合には作り変える必要が出てきます。
ここでは、入籍する前と後での実印と銀行印の変化について紹介します。
*実印について
まずは、実印についてです。
はじめに、名前のみの実印を登録していた場合に関して解説します。
名前のみの印鑑の場合、結婚後もそのまま使用できます。
ただし、結婚届を提出すると、旧姓での印鑑登録が自動的に削除されるため、新しい姓名で改めて登録する必要があります。
また、引越しが伴う際には、新住所の役所で印鑑登録を行います。
次に、フルネームや旧姓で登録していた場合に関して解説します。
この場合には、印鑑を新しく作り直す必要があります。
新しい実印が準備できたら、印鑑登録をし直しましょう。
印鑑登録では、登録したい印鑑、本人確認書類、登録費用が必要です。
本人が印鑑登録手続きをする場合には、すぐその場で登録を済ませられますが、代理人の場合には、即日登録はできないでしょう。
また、健康保険証といった顔写真付きでない身分証明書のみの場合には、本人が手続きした場合でも、登録に数日かかります。
*銀行印について
次に、銀行印についてです。
まずは、名前のみの銀行印を登録していた場合に関して解説します。
こちらの場合、実印同様、結婚後もそのまま使用できます。
ただし、苗字が変わっているため、名義変更の手続きが必要です。
登録済みの名前の銀行印、通帳、カード、身分証明書を持参して、銀行や郵便局窓口で手続きをしましょう。
次に、フルネームや旧姓で登録していた場合に関して解説します。
こちらの場合、実印同様、新しい銀行印を作り直す必要があります。
新しい印鑑ができたら、改印届と名義変更の手続きをしましょう.
□女性用印鑑のおすすめサイズとは?
最後に、実印の作り直しをお考えの方に向けて、女性用実印のおすすめサイズについて紹介します。
実印、認印、銀行印では、それぞれサイズが違うことをご存知でしたか。
実印は、3種類の印鑑の中で、最もサイズが大きいです。
一般的には、直径15ミリメートルのものか、13.5ミリメートルのものを使用します。
どちらのサイズを選べば良いのかと、お悩みの方も多いでしょう。
そこで、サイズを選ぶ際の3つの基準をお伝えします。
1つ目は、お名前の文字数です。
一文字の場合、小さめの13.5ミリメートルの方がバランス良く見えます。
二文字の場合、どちらの大きさでも問題ないでしょう。
三文字以上の場合、13.5ミリメートルのものでは、特に画数が多い文字が並ぶと詰まって見えることもあるかもしれませんので、15ミリメートルのものがおすすめです。
2つ目は、夫婦のサイズです。
女性の印鑑は、男性よりも小さめの方がバランスが良いという考えもあります。
ご主人の実印より一回り小さめを基準に選ぶのも良いでしょう。
例えば、ご主人の印鑑が15ミリメートルのものなら、13.5ミリメートルのものを選びます。
3つ目は、好みです。
大きい方が好みであれば15ミリメートルのものを、華奢な方が好きであれば13.5ミリメートルのものを選ぶのも一つです。
大きい方が、見栄えが良く縁起も良さそうという意味で、大きいサイズを選ぶのも良いでしょう。
□旧姓の実印は結婚後も使える?
姓が変わっても、旧姓での実印は使用可能です。
2019年に日本政府が施行した住民基本台帳法施行令の一部改正により、旧姓での印鑑登録が認められました。
しかし、旧姓の実印を使用するためには、いくつかの手続きが必要なことをご存じでしょうか。
具体的には、以下の3つの手続きが必要ですよ。
1:居住する自治体で、旧姓の印鑑を登録できるか確認する
自治体によっては、旧姓の印鑑登録を受け付けていない場合もありますので、まずは確認が必要です。
2:戸籍謄本等とマイナンバーカードで旧姓併記の請求を行う
実印として登録するためには、住民票に旧姓が記載されている必要があります。
そのため、戸籍謄本等とマイナンバーカードを用意し、旧姓併記の手続きを行います。
3:旧姓の印鑑で印鑑登録を行う
住民票に旧姓が記載されたら、最後に旧姓の印鑑で印鑑登録をします。
ただし、印鑑登録できるのは1つのみなので、新旧どちらの姓を登録するか選択する必要があります。
これらの手続きを踏めば、結婚後も旧姓の実印を使用できます。
しかし、手続きが面倒な場合は、新姓で新しい印鑑を作成し、それを実印として登録するのも一つの方法です。
どちらの方法で印鑑を使用するか、上記の手続きを参考に決めてくださいね。
□女性が結婚に伴って作る印鑑の種類
結婚によって女性が必要とする印鑑には、特に銀行印と認印があります。
銀行印は、結婚して苗字が変わる場合に備え、下の名前のみで作成することが推奨されます。
これにより、苗字が変わっても引き続き使用できます。
認印に関しても、同様に苗字が変わる可能性を考慮して、下の名前のみでの作成がおすすめですよ。
1:女性に推奨される銀行印の作成
結婚を機に苗字が変わることを考慮し、下の名前のみで銀行印を作成するのが理想的です。
これにより、苗字が変わった後も問題なく使用できるのが安心ですよね。
2:認印の作成とその重要性
認印は、日常生活で頻繁に使用しますよね。
苗字が変わっても影響がないよう、下の名前で作成することが望ましいです。
3:印鑑の素材選び
印鑑には、いくつかの素材があることをご存じでしょうか。
銀行印や認印の素材としては、耐久性を重視する場合は牛角が、価格を重視する場合は薩摩本柘が推奨されます。
女性の手になじむ素材を選ぶことで、長く愛用できる印鑑を持てます。
結婚は新たな生活の始まりです。印鑑はその新生活における重要なツールの一つとなります。
適切な印鑑を選び、準備することで、スムーズな生活のスタートを切れるでしょう。
□女性が実印を作る際の考慮点
実印を作る際には、いくつかの重要な考慮点があります。
特に女性の場合、苗字が変わる可能性を前提に考える必要があります。
1:実印の適正サイズを知る
実印のサイズは、自治体によって異なる可能性があるため、事前に確認することが重要です。
一般的には、13.5mm〜18.0mm程度のサイズが推奨されていますが、女性にはやや小さめのサイズが好まれます。
2:名前のみでの実印作成のメリット
苗字が変わる可能性を考慮すると、名前のみで実印を作成することには大きなメリットがあります。
この方法なら、結婚や離婚による姓の変更があっても、実印を変更する必要がありません。
3:横書きと縦書きの選択
実印は横書きでも縦書きでも作成可能ですが、特に下の名前のみで作成する場合は、横書きがバランスを取りやすく、視覚的にも魅力的です。
結婚後の実印選びにおいては、将来の変更を最小限に抑えるための準備が重要です。
適切なサイズ選びから、名前のみでの作成、さらには書体の選択に至るまで、慎重に考えることで、長く愛用できる実印を手に入れられます。
□まとめ
今回は、結婚届に必要な印鑑について紹介しました。
手続きの際に困らないために、印鑑の作り直しや申請が必要な場合には、早めに済ませておきましょう。
当社では、女性の方が好まれる色や人気の高い印材も取り扱いしております。
結婚を機に、世界に一つだけのおしゃれな印鑑を作成してみてはいかがでしょうか。