2020.1.20カテゴリー:印鑑の書体について
「印鑑を作ろうと考えているが、書体をどれにしたら良いか分からない!」
「印鑑の書体を選ぶ際のポイントを紹介してほしい!」
印鑑は、日本人にとって欠かせないものの一つです。
書類を用いた契約の際に必要ですし、金融機関との取引にも必要です。
印鑑は使う場面において種類が異なります。
同様に印鑑の書体もそれぞれの印鑑によって使い分けが必要です。
それぞれの書体がどういったものなのか知っておくことは大切です。
そこで今回は、印鑑の書体とその選び方ついて詳しくご紹介いたします。
□書体の種類
印鑑に存在する書体は様々です。
まずは、それぞれの書体についてご紹介します。
*篆書体
篆書体は、昔の象形文字から作られたと言われています。
篆書体といわれても、分かりにくいと思います。
しかし、皆さんの身近なもので篆書体が使われているものがあります。
それは、日本のお札です。
日本人なら何度も目にしたことがあるはずです。
篆書体の字体はとても独特です。
まれに、漢字が読めないほど複雑なものもあります。
しかし、その字体によって風格や威厳が感じられます。
認印以外では、実印や銀行印といった重要度の高い印鑑の書体としても人気があります。
*古印体
古印体は、奈良時代の寺や神社でよく使われた字体です。
昔の字体は、文字が乱れ、読みにくいものでした。
しかし、現在の古印体に文字の乱れはありません。
そのため、以前よりも文字が読みやすい書体になりました。
また、読みやすいだけでなく、デザインが独特なものもあります。
しかし、字体の作り方によっては、文字の溝に汚れがたまりやすい構造のものもあります。
したがって、定期的に汚れがないか確認する必要があります。
*隷書体
隷書体は、篆書体から派生されて作成されました。
隷書体の一番のポイントは、他の字体よりも読みやすいということです。
また、名前の字数に合わせて、字体のサイズを調整しやすいです。
字が読みやすくなったことで、複製されるリスクが高くなることが欠点です。
隷書体は、よく使う印鑑に使用するのが良いでしょう。
隷書体を使っている方の多くが、認印の書体として使っています。
*印相体
印相体のベースは篆書体です。
印相体のポイントは、篆書体をアレンジして、独特の字体が使われていることです。
これより、複製されにくいというメリットがあります。
印相体は重要な印鑑で用いられることが多いです。
実際には、銀行印で使われることが多いです。
*楷書体
楷書体は、習字などで使ったことがあると思います。
楷書体は、特に馴染みのある書体の一つです。
そのため、印鑑としてとても使いやすいです。
楷書体は最も標準的でシンプルなものです。
また、見た目にも優しく綺麗な印象があります。
そのため、重要な印鑑には適しません。
認印は、本人が確実に内容を確認し、承認したという意思表示になるので、読みやすいことが重要です。
そのため、認印で楷書体が好まれています。
*行書体
先ほど紹介した楷書体とともに、よく使われる字体が行書体です。
行書体は、英語でいう筆記体と少し似ている部分があります。
それは、字をつなげるように書くということです。
楷書体のように画数ごとに区切るのではなく、ある程度続けて書かれます。
そのため、楷書体と比較すると、行書体の方が字がなめらかです。
字がなめらかと言われると読みづらいかもという不安もあるでしょう。
しかし、イメージとは逆に、字は読みやすいです。
独特な鮮やかさから、認印として人気があります。
□書体の選び方
上記で、様々な書体について紹介しました。
結局、どの書体にしたら良いのか分からない方もいらっしゃると思います。
そこで、書体の選び方をご紹介したいと思います。
書体を選ぶ際のポイントは、使用する印鑑によって使い分けるということです。
使い分けることによって、重要な印鑑が複製されるのを防げます。
例えば、認印を例に挙げるとしましょう。
認印は、日常生活で最もよく使う印鑑です。
そのため、シンプルで分かりやすいものが良いでしょう。
つまり、楷書体や行書体などを使うことがおすすめです。
このように、デザインだけを見て、書体を選んではいけません。
実印や銀行印は複製されると、個人の財産を盗まれる可能性があります。
そのため、セキュリティ面や実用性などもしっかり考慮することが大切です。
□まとめ
今回は、それぞれの書体と選び方についてご紹介しました。
どういった書体なのか、またどの書体が望ましいのか理解していただけたでしょうか。
この記事が印鑑の書体の選び方で悩んでいる方の参考になれば幸いです。
実印や銀行印といったものは、人生の中でとても大切なものです。
その上で、もちろんデザインも重要です。
しかし、複製されないように対策をとることも忘れないようにしてください。
当社では、印鑑に関するご相談を随時受け付けております。
印鑑に関してご不明な点がございましたら、お気軽に当社までお問い合わせください。