2019.3.5カテゴリー:印鑑の種類について
名前の漢字が奇数の方の中には、実印を作る際に 「バランスがおかしくなってしまうのではないか」 「左右で偏ってしまって変になってしまうのではないか」 と気にしている方もらっしゃるのではないでしょうか。
実は、字の偏りを整える方法はあります。
そこで、今回は名前が奇数の字数でも字の偏りを整える方法をご紹介いたします。
ぜひ参考にしてみてください。
□そもそも実印とは?
自分が住民であることを登録している市町村の役所に、自分の戸籍上の名前を彫った印鑑を登録し、その申請が受理された印鑑のことを言います。
そのため、例えば、100円ショップで買った印鑑を登録し受理されれば、実印として使うことができます。
一方で、実印として売り出されている印鑑を購入したとしても、登録しなければとして使うことはできません。
銀行印や認印など様々な印鑑がありますが、その中でも最も重要な意味を持っている印鑑です。
実印を使うことによって、法律的あるいは社会的な意味を発生させます。
そのため、銀行印や認印と同じ印鑑を実印として使うことや、家族と共用で使うことはおすすめしません。
実際に以下のような時に実印を使います。
・公正証書の作成をするとき
・貸借証書・契約書の作成をするとき
・不動産の取引をするとき
・遺産を相続するとき
・法人の発起人となるとき
・官公庁での諸手続きや恩給、供託をするとき
・自動車や電話の取引をするとき
・保険金や補償金の受領をするとき
□実印はフルネームでないといけない決まりはあるの?
この記事を読んでいる方の中には、 「名字だけなら2字」 「名前だけなら1字」 という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
姓と名前のどちらでよければ偏りが整うので、姓と名前のどちらかだけにしたいと思われる方もいらっしゃると思います。
実際に、そのようなことはできるのでしょうか。
実印を作る時はいくつかのルールに基づいてつくらなければなりません。
そのうちの1つにこのような内容のルールがあります。
「彫刻する字は、住民登録している名前であれば、姓のみ、名前のみ、姓名のいずかで登録できる」 つまり、フルネームでなくても名字だけや名前だけにすることはできます。
しかし、フルネームで作ることが一般的ですし、個人証明の手段であることからも、その方が安全であるといえます。
名字だけであれば他の家族と区別がつきませんし、名前だけであれば同じ名前の人と区別がつきません。
さらに、万が一、複製されたり悪用されたりしてしまえば、取り返しのつかないことになりかねせん。
そのため、フルネームで作るべきだといわれています。
□名前が奇数字数でも字の偏りを整える方法
フルネームで作るべき理由はお分かりいただけたでしょうか。
次に、実際に偏りを整える方法をご紹介します。
*きれいに見える書体を探す
1つの方法としては、様々な書体を試してみてキレイに見える書体を探してみる方法です。
私たちが現在使っている漢字では偏って見えてしまう字も、今と漢字の形が違う篆書体(てんしょたい)や吉相体(きっそうたい)にしてみることで偏りがないように見える可能性があるので試してみましょう。
特に吉相体は中央から様々な方向に広がった形になるので、奇数字数の名前でも雰囲気が大きく変わり、縁起も良いとされています。
ぜひ試してみてください。
*名前の後に「印」をつける
名前だけでなく「印」という字を入れることで字数を奇数から偶数にすることもできます。
戸籍上の名前のみを彫ることが認められていますが、「印」や「之印」に限っては加えて実印に入れることも認められています。
一字足すだけで偶数字数になるので、偏りがなくキレイに見えますよね。
書体を変えても偏って見える時にはお試しください。
*名字や名前だけにする
この2つの方法のどちらを試してみても、偏りの違和感を覚える場合は思い切って名字だけにしたり名前だけにしてみることをおすすめします。
確かにフルネームにすると安全性は高まりますが、どちらかにすることでも使うことはできます。
また複製しづらくするために、書式にこだわってみたり手彫りのものにしてみたりと対策することはできます。
さらに、女性の場合、結婚すると名字が変わり実印を作り直さなければならなくなります。
しかし、名前だけの実印にしておくことで、結婚して名字が変わったとしても使い続けることができます。
このように名字や名前だけにすることにもメリットがあります。
「書式を変えてもしっくりこない」「印をつけても偏って見える」 そのような際には、思い切ってこの方法を試してみてくださいね。
□まとめ
今回は名前が奇数字数でも字の偏りを整える方法をご紹介いたしました。
方法として、
*きれいに見える書体を探す
*名前の後に「印」をつける
*名字だけ・名前だけにする
を挙げました。
字の偏りが気になっていた方は、ぜひこのような方法を取り入れてみてはいかがでしょうか。
実印を作る際は、ぜひ印鑑市場にお問い合わせください。