2019.10.10カテゴリー:印鑑の種類について
「会社設立のときに印鑑って必要なのかな。」
「どの種類の印鑑が必要なのか分からない。」
会社設立を考えたときにこのように思う方は多いです。
会社設立の際には、法人登記はもちろん必要ですが、その後の様々な手続きや契約などに印鑑が必要です。
そして経営者、代表者は会社設立をしてからも、印鑑を長く使い続けます。
印鑑には種類がたくさんあって、どの印鑑が会社設立に必要なのかよく分からないですよね。
でも、基本的なことをおさえると簡単であるとご存じでしたか?
そこで今回は、会社設立の際に必要な印鑑の種類とその用途を分かりやすく紹介します。
□会社印鑑とは
会社印鑑とは、株式会社などを設立する際に必要になる印鑑で、大きく分けて会社実印、会社銀行印、会社認印、会社角印があります。
今回はそれらの印鑑を詳しく解説します。
*注意点
会社設立には、会社印鑑が必要にもかかわらず、個人印鑑で代用する方が意外と多いです。
会社印鑑は法人としての性格を持ち、個人印鑑とは全くの別物です。
個人印鑑を会社印鑑として使用していると、その会社は個人経営として扱われてしまいます。
そのため、法人であることで可能になる機会を閉ざしてしまうことになってしまうのです。
会社設立の際には、会社印鑑を作る必要があります。
□会社実印
会社設立の際の、法人印鑑登録証明書の登記に必要な印鑑で、法人登記に必ず必要なものです。
経営者が会社の代表として重要な契約を他社と結ぶ際に使用し、法的な権利と義務をこの印鑑が証明します。
会社設立後に交付される印鑑証明書には、会社実印が記載されます。
また、形態に制限はなく、自由に選べますが、一般的には、直径18mmの印鑑が選ばれることが多いです。
会社実印は今回紹介する中でも重要な印鑑です。
絶対に紛失しないように、管理する場所を決めておきましょう。
*豆知識
代表者が他の人に変わった場合には、会社印鑑を替えられますが、特に必要がなければそのまま既存のものを使用できます。
作り直す費用を抑えられるでしょう。
*理由
会社実印に個人名を入れると、その人の役職が変わるごとに印鑑を作り直す必要がありますよね。
そのため会社実印などの印鑑では、個人の名前を印鑑に入れないからです。
□会社銀行印
法人が銀行口座を開設するときに必要な会社印鑑で、他社との金銭が関わる契約の際に使用します。
個人の銀行印と区別しやすいように、印影が回文と中文の2重枠になっています。
内側の中文に「銀行之印」、外側の回文に「会社名」を入れます。
□会社認印
会社認印は簡単な契約書類や、社内の書類に使用することが多いです。
会社実印と同じように、回分と中文の2重枠で設計されています。
基本的には、外側に「会社名」、内側に「代表之印、契約之印」などと入れます。
印鑑同士を区別するために、会社実印や会社銀行印よりも少し小さいサイズで作成するのが良いでしょう。
法務局に登録した会社実印や、金融機関との契約に使用する会社銀行印とは区別し、一般事務に使用しましょう。
□会社角印
会社角印は、社印とも呼ばれることもあります。
会社名は入っていますが、法的に届け出ることのない法人用の印鑑です。
会社設立の際に必ず必要なものではないですが、会社実印を日々の業務にまで使用してしまうと、悪用される可能性が高まるので、作成しておく方がよいでしょう。
日常の業務とは、印鑑の証明が必要のない請求書や領収書の発行を指します。
□ゴム印(会社住所印)
会社設立には必要ありませんが、他の印鑑を用意する際に、作っておくのがよいでしょう。
ゴム印があると様々な書類の作成の際に、臨機応変に対応できるので、非常に便利です。
会社設立後は、様々な事務作業がありますが、ゴム印があれば、効率的に対処できます。
例えば、契約書などといった書類に、住所など毎回同じ内容を書くことがありますよね。
ゴム印は、印鑑としての効力はありませんが、書類の署名欄や、封筒の差出人欄に使用でき、わざわざ手書きをする必要が無くなります。
このように様々な場面に活用でき、作業の手間を短縮できます。
また、このゴム印は、電話番号、住所、社名とそれぞれが別々になっていて、それらを組み合わせて使えるものと、全ての情報がひとつにまとまっているものがあります。
必要な情報を書類に合わせて使用でき、引っ越しなどで会社の住所を更新する必要がある場合も、ひとつずつ作り直せます。
また、横書きと縦書きの2種類を持っていると、書類に押印するところが横型でも縦型でも対応できます。
□まとめ
今回は、会社設立の際に必要な印鑑の種類とその用途を解説しました。
一見分かりにくい印鑑のそれぞれの特徴も、意外と簡単と思われたのではないでしょうか。
この記事を参考にして、印鑑を作成してみてはいかがでしょうか。
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